社長コラム
仕事をしていると、色々な気づきがあります。得ることのできた気づきを活かしていきましょう、そうすれば、致命的な事態はきっと避けられますよ、というのが今回の話です。
優秀な人材を集め、環境を整え、十分な資金を投じても、失敗するプロジェクトがあるということは、ある程度経験のある人は知っていますよね。でも、それだけの準備を整えたのに、そのプロジェクトの開始以降一度も、果たしてその失敗を回避するためのヒントを誰一人として得ることができなかったのでしょうか。
少々大きな話になってしまったので、もう少し身近な話で考えてみます。日々の業務で皆さんは大小様々な失敗を経験していると思います。その失敗を振り返ってみて下さい。
多くのケースでは、その失敗に直面する前に何らかのヒントが与えられていたのではないでしょうか。
果たして、それはどこだったか。
「これ、なんか変だよね」とか「どうしてこうなっているのか」とか、その気づきは誰しもあると思いますが、それが失敗回避へのヒントである場合が多々あります。場合によっては、気づきは誰か一人にたった一度しか得られないこともあるでしょう。
得られたヒントを活かさずに起こってしまった失敗は、避けることができた訳です。これは悪い失敗。ヒントが一度も得られなかった失敗は、これは受け入れるしかありませんね。まあ、起こっても仕方のない、いわば良い失敗です。起こってしまったら、これは誰のせいでもなく、組織で対処するしかありません。
私は特段の信仰があるという訳ではないのですが、この点においては、神様が「おいおい、ここ気を付けろよ」と囁いてくれている様な気がしてなりません。
さて、具体的な行動を考えるために、皆さんそれぞれの立場で考えてみましょう。
マネージャやリーダであるあなたは、自分の判断が唯一正しいと慢心していないだろうか?自分より経験の少ないメンバーの提案を瑣末なものと捉えていないだろうか?
実際に担当業務を持っているあなたは、自分の経験が少ないという理由で、その気づきを発言に値しないものと、発言の前に諦めてしまってはいないだろうか。
その囁きは、誰のもとに訪れるかわかりません。気づきをロストしないこと。記録できる場所を作っておき、発生ベースでの記録を行うこと。記録した気づきを納得の行くまでトレースすること。当たり前の様ですが、これが最終的に致命的な失敗を避けるために必要な行動なのですね。
こんな話をしている私も、この点においては反省の日々です。
でも、皆さんと良い会社にするために、自戒の意味を込めてお伝えする次第です。